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6.212015
はなそうツアー 2015年6月6-7日

復興が徐々に始まり、半歩ずつ前に進み始めた、東北の三陸(陸前・陸中・陸奥)地方をご案内しています。
ツアーの目的
被災地に行きたいけど、具体的にどこへ?どうやって行けばよいのかわからない。と
モヤモヤしている方々を被災地(三陸)へ。
あの日から四年三か月経ち、行くたびに表情を変えている三陸地方。
この瞬間を脳裏に焼き付け、現状を理解していただくことを目的にご案内しています。
ツアーの内容
土曜日の朝、9時半に一ノ関駅新幹線改札口に集合。「初めまして」「よろしくお願いします」と自己紹介してツアー開始。
気仙沼市
「フカヒレ」で有名な気仙沼。 昨年、再開した「海の市 シャークミュージアム」へ。
まずは、腹ごしらえにお寿司を。
「マンボウ」と「ミンククジラ」
マンボウはどうやって泳いでいるの?食べるのが普通なの?と質問攻めを受けました。
「シャークミュージアム」
震災前は、水槽内で泳いでいるネコザメを直接触れ、「サメ肌」を実感することができました。
現在は剥製とサメ類の資料展示。 このホオジロザメの歯は本物を使用。
「絶対に触らないでください」と注意書きが。 確かに、うっかり触ると指を切ってしまいそうでした。
「あの日とあれから」
津波が襲ってきたときの映像とそれからの町の変化、道路の復旧などの写真展示。
様々なメディアで目にしてきた津波の映像です。 が、自分がいるすぐ傍で実際に起きたことだと思うと・・・
閑話休題
陸前高田市
海海沿いで宮城県気仙沼市と接する岩手県陸前高田市へ。
「希望の架け橋」 高台の土地確保のために山を削り、その土を陸前高田市のかさ上げ用として土砂を運ぶベルトコンベア。 ダンプカーを利用した場合、10年近い歳月が必要の工事が2~3年で終えることが出来るとのこと。
まもなく役目を終えるとのことです。
「道の駅 高田松原TAPIC45」
高田松原のすぐそばにあった道の駅。 震災遺構として残すことがきまっているようです。
震災後も、海側の外塀の階段をのぼり高田松原を一望できました。
今は中に立ち入ることはもちろん、海側に回り、階段を見ることもできません。
「資料館」
すぐ傍の資料館には、松原にあった松の根を保存し、これからの復興の計画を説明するパネルが多数展示されてます。
大船渡出身のO氏の説明に熱心に耳を傾ける参加者の皆さん。
「箱根山」
陸前高田市小友町(おともちょう)と大船渡市末崎町(まっさきちょう)の市境にある箱根山。
その山頂の展望台から小友町~広田湾~高田松原周辺を一望できます。
真ん中の田んぼは両側から波に挟まれ塩を被った土地を、土の入れ替え等を行い、塩を抜き、ようやく復活した田んぼ。
代かきがおわり、田植えの準備万端です。
右側の弧を描いている部分は、つい先ほどまでいた高田松原近辺。 末崎町側も望めます。が、スギの枝が邪魔をして全体が見渡せないと悔しがる末崎町出身のO氏と筆者。
閑話休題
大船渡市
陸前高田市の北側に隣接する大船渡市。
小雨交じりの天候で、冷え切った体を温めるため、大船渡湾を一望できる「大船渡温泉」へ。 湾口には海面高数メートルの防潮堤がありましたが、根こそぎ破壊され、現在は岬の両端から再建工事中です。
身体もあたたまり、ひと段落する参加者の皆さん。
晩御飯
「せっかく三陸に来たんだから海の幸三昧でしょ」と四季旬彩Nへ。
お刺身、天ぷら盛り合わせに、ちょうどシーズンが始まったばかりのウニを注文。
北海道でよく採れるとげの短い「ばふんウニ」ではなく、
この辺りではとげの長い(3cm程度)ある「むらさきウニ」が採れるとのこと。
また、ウニの採取時期は決まっており、天候等のコンディションの良い日の前日に
「明日、朝○時から口開き(開口)します」との放送があるとのことです。
ご主人から「刺身盛り合わせに乗せるのではなく、一人ひとりに分けてだそうか?」の提案に一同大きくうなづく。
盛り合わせを食べ始め、呑み始めてからしばしの時間が経過したのち、
小皿にのったウニを受け取った瞬間の皆さんの表情を撮影していなかったのが悔やまれます。
一同の度肝を抜いた一人前のウニの量。喜びもつかの間、いくらだするんだろう?と気にしながらも舌鼓。 宿泊
宿泊先は「ホテル福富」。
2階の天井まで津波に襲われたものの、丈夫な基礎工事のおかげで外装・内装ともに修復し営業を再開してるとのこです。
現在、かさ上げしたエリアに移転を決め、基礎工事を開始しており、
もうすぐ、そちらで営業開始するとのことです。
ホテルの窓からはすぐそばに大船渡湾。 大船渡町もあちこちでかさ上げ工事をしています。 この「須崎川」も船が遡り、流木等で埋め尽くされていました。
朝食
音読会@陸前高田でお世話になっているOさんの朝ごはん。
タケノコご飯、ご自身で収穫した野菜(トマト、キュウリ)、イワシの生姜煮、天ぷら。 お腹いっぱいいただきました。
「碁石海岸アドベンチャーツアー」
国立公園に指定されている碁石海岸。 よく写真で目にする奇岩「穴通磯」を観光船で通過します。
前日とは打って変わって、絶好の船乗り日。 干潮の時間帯、おっかなびっくり船に乗り込みます。
乗船後、ライフジャケットを羽織り、いざ「穴通磯」へ。
徐々に近づく「穴通磯」
いよいよ通過。
そして、通過。
船頭さんのOさんは、御年傘寿とは思えないお元気な方です。
あの日、崩れ落ちてしまった岩と新しく表れた岩肌。
大船渡市は同一市内で、5億年前のサンゴの化石から二千年前の貝塚まで観察することが出き、「三陸海岸ジオパーク」に認定されています。
「大船渡市立博物館」
期間限定で開催されていた「3.11 巨大津波襲来。大船渡の1000時間」
津波が街を破壊し、飲みこんでいくさま。茫然と立ち尽くす男性。
一方、昼夜問わず、情報収集し、被害状況の整理している様子。など、10時間後、100時間後、1000時間後の様子を時系列で整理されていました。
ここで追体験することで、この二日間で見てきた場所は、直前までどういった街並みだったのか、
被災後、日本だけではなく、世界中からどのような援助、手助けを受けてきたのか を 改めて感じさせられました。
アドベンチャーツアー博物館見学と盛りだくさんになったため、遅めのランチ 。
やはり、海産物とのリクエストで「ホタテ・海藻」が乗ったラーメンとホタテの焼き物。
これらを食したのち、一ノ関へ向かい、20時頃東京駅に到着し、2015.6.6-7の三陸ツアーは無事終了しました。
お手伝いしてくださったOさん、
ご夫婦でご参加くださったIさん、
久しぶりの三陸へいらしたHさん、Nさん
ご参加ありがとうございました。
三陸ツアーは今後も継続予定ですので、ご関心のある方はご連絡をお願いいたします。
( Atsushi.K )